2022.12.09ブログ
サイディング外壁の種類やリフォーム価格について徹底解説|長持ちさせる日々のメンテナンス方法についてもご紹介

現在の日本では、8割近くの住宅の外壁にサイディング材が使われています。
サイディング外壁材は種類がたくさんあるうえに価格も幅広く、実際どのように選んだら良いのか、迷ってしまう人も少なくありません。
そこでこの記事では、サイディング外壁の種類や価格、サイディング外壁を長持ちさせるためのメンテナンス方法まで解説します。
サイディングとは

そもそもサイディングとは、住宅の外壁に張る仕上げ用の板材のことです。
金属系や木質系、樹脂系などのさまざまな材質のものがあり、家全体の雰囲気や好みに合わせたデザインのものを選ぶことができます。
サイディング外壁は、工場であらかじめ形成されたサイディングボードを使用し、建物の大きさや形にあわせてカットしながら貼り付けていきます。
サイディングボードのつなぎ目をしっかりと埋めることができるので、防水性にも優れているのが特徴です。
工場生産によって品質も安定しているうえ、塗り壁などに比べて低価格であることが人気の理由と言えます。
サイディングの種類

サイディングにはさまざまな種類があると紹介しましたが、実際にどのようなものがあるのでしょうか。
具体的な種類や特徴を紹介します。
窯業系サイディング
最近の住宅でもっとも多く使用されているのが、この窯業(ようぎょう)系サイディング材です。
窯業系サイディングは、セメント質と繊維質のものを混ぜて作られています。
窯業系サイディングは、デザインが豊富なのが大きな特徴です。シンプルなものからレンガ調、石畳調のものまであり、和風にも洋風にも調和するデザイン性が人気を集めている理由のひとつです。
また、防火性能や耐震性能にも優れており、強くてしなやかなサイディング材です。
窯業系サイディング材はセメント質と繊維質が主な材料なので、あとに紹介する金属系サイディングに比べて、寒冷地などではひび割れがしやすい傾向にあります。
金属系サイディング
金属系サイディングとは、ガルバリウムやステンレス、アルミニウムなどの金属を使用したサイディング材です。
素材が金属のため、窯業系サイディングに比べて耐衝撃性が高く、メンテナンスを行うサイクルが長いのが特徴です。
耐候性も高いので、窯業系サイディングのように寒冷地などでひび割れてしまう可能性もほとんどありません。
金属系サイディングは素材が金属であるために、塩害などによるサビが起こりやすいです。
サイディング材にはコーティングが施されているので、潮がついたからといってすぐにサビが発生するということはありません。ですが、沿岸部などの潮風が常に吹いている地域などではこまめに水で洗い流すなどの対策が必要になります。
木質系サイディング
木質系サイディングとは、木材を加工して作られたサイディング材です。
外壁が木目調のおしゃれな住宅に憧れている人たちの間で人気を集めています。
木質系サイディング材は天然の木を材料にしているので、ひとつとして同じデザインはありません。
天然の木を使用していることにより、耐熱性にも優れているという点も特徴のひとつです。
木質系サイディングは天然の木材を使用しているため、水に弱いという点が大きなデメリットです。
外壁材に水分を含んだ状態で放置していると、木材が腐食してしまい、住宅の寿命を縮める原因になります。
他のサイディング材に比べるとこまめなメンテナンスが必要になるうえ、天然の木材を使用しているために価格が高い傾向にあります。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、プラスチックの種類のひとつである塩化ビニル樹脂を主原料として作られるサイディング材です。
耐久性が高く、寒冷地での低温にも強いことから特に北米で高い人気を誇り、多くの住宅に用いられています。
日本では取り扱っているメーカーや施工業者が少ないこともあり、北海道や東北地方を除く地域ではあまり目にすることはありません。
サイディングの特徴や費用相場

サイディングには大きく分けて4種類あることを説明しました。
では、サイディングにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
また、リフォームの際の費用の相場はいくらぐらいなのでしょうか。
具体的に解説していきます。
サイディング外壁のメリット
サイディング外壁の最大のメリットは、デザインや質感などが豊富で、好みに合わせた外壁にできる点です。
また、サイディング外壁には耐久性や断熱性の高い製品が多く、機能性も兼ね備えています。
サイディング材の表面に加工を施すことで防水性能を高めることもできます。
耐久性の高い製品が多いので、メンテナンスの手間やランニングコストを抑えることもできるので経済的な外壁材と言えるでしょう。
サイディング外壁のデメリット
一方で、サイディング材にはデメリットもいくつかあります。
サイディングは、サイディングパネルと呼ばれる1枚のパネルを建物の形にあわせて切り、はめ込んで貼り付けるので、パネルとパネルの間を埋めるコーキング剤を使用しなければなりません。
サイディングパネル自体は表面の塗装やコーティングによって防水性を高められますが、このコーキング剤の部分はどうしても劣化が起きやすくなってしまいます。
劣化すると雨水などが侵入してしまうので、定期的なメンテナンスが必要です。
その他にも、金属系サイディングならサビが発生しやすかったり、木質系サイディングなら防火性能が他より劣っていたりと、サイディング材の種類によってもデメリットがあります。
サイディング外壁のリフォーム費用相場
サイディング外壁のリフォーム費用の相場をまとめました。
サイディング材自体の価格は以下の通りです。
・窯業系サイディング(1㎡あたり)4,000〜6,000円
・金属系サイディング(1㎡あたり)3,000〜5,000円
・木質系サイディング(1㎡あたり)5,000〜8,000円
・樹脂系サイディング(1㎡あたり)3,000〜9,000円
この価格に施工費用が加わった金額が、張替えの場合のリフォーム費用となります。
サイディング材は張替えだけではなく、部分補修や外壁塗装などで済む場合もあります。
サイディングに関するリフォーム方法には、主に以下のような種類があります。
・部分補修(1箇所) 約1万〜2万円
・コーキング補修(30坪の住宅の場合)約10万〜20万円
・外壁塗装(30坪の住宅の場合)約70〜100万円
・重ね張り(30坪の住宅の場合)約160〜260万円
・張替え(30坪の住宅の場合)約180〜280万円
サイディング外壁の耐用年数は、15〜30年程度と言われています。
この耐用年数の目安は、定期的にメンテナンスや外壁塗装などを行った場合です。
適切なメンテナンスを行っていないと、塗膜の保護機能が失われ、サイディングや住宅の寿命を縮める可能性があります。
サイディングを長持ちさせるメンテナンスとは

定期的な掃除
サイディング外壁を長持ちさせるための手段として、日々の掃除はとても有効です。
サイディング材には、防汚性や防カビ性などに優れた塗装が施されていて、住宅の壁を守ってくれています。
しかし、サイディング外壁に汚れが付着しているとその効果を十分に発揮することができません。
防汚性や防カビ性の効果を発揮できない外壁は、その分劣化の進行速度も早くなってしまいます。
定期的に外壁の掃除を行うことはサイディング材の性能を発揮できるだけでなく、汚れのこびりつきを防いだり見た目にもきれいに保つことができたりと言ったメリットが期待できます。
毎回清掃業者に頼まなくても、洗車用のモップや高圧洗浄機などで簡単に掃除することができます。
高所での作業は危険なので、十分に注意しながら必要であれば専門業者に依頼するようにしましょう。
定期点検
サイディング外壁を長持ちさせるためには、普段の掃除に加えて定期点検を積極的に受けるようにしましょう。
見た目にきれいで異常の無いように見えるサイディング外壁であっても、プロの目で見ると劣化の症状が見られるケースも多くあります。
重大な劣化症状があるにも関わらず気付かずに過ごしていると、知らない間に劣化が進み、住宅の寿命を縮めてしまう可能性があります。
受けられる定期点検は積極的に受けましょう。新築であれば、ハウスメーカーが定期点検を行ってくれる場合が多いです。
その他の場合でも、外壁専門の塗装業者やリフォーム業者に相談するようにしましょう。
コーキング補修
サイディングパネルとサイディングパネルの間を埋めているのがコーキング剤です。
コーキング剤は、サイディング材よりも早く劣化してしまいます。サイディング外壁を長持ちさせるためにコーキング剤の補修は必須です。
コーキング剤が劣化した状態のまま放置していると、外壁の内部に雨水が侵入し、木材の腐食に繋がります。最悪の場合、住宅の内部にまで雨水が侵入することで住宅の寿命を縮めてしまいます。
サイディング外壁を長持ちさせるためには専門業者の定期点検を受け、必要と判断された場合は必ずコーキング剤の補修を受けるようにしましょう。
まとめ
サイディング外壁の種類や価格の相場、長持ちさせるためのメンテナンスについて解説しました。
日々のメンテナンスによってサイディング外壁は長持ちさせることができます。
サイディング外壁の種類はさまざまですが、それぞれにメリット・デメリットがありますので、好みや住宅の立地によって最適なサイディング材を選択しましょう。
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