2023.04.07ブログ
どのように実現させる?古い住宅のエコ・省エネリフォーム
昨今の燃料費の高騰や著しい電力需要を背景にして、住宅のエコ・省エネ化は急務とされています。
ところで、省エネ技術の進化は日進月歩であるため、古い住宅は今の住宅よりも省エネ性の点で及びません。そのため、古い住宅をリフォームして使う際には、エコ・省エネリフォームが望まれます。
しかし、エコ・省エネリフォームと聞いても、なかなか具体例がイメージできない人が多いことでしょう。
そこで、ここではエコ・省エネリフォーム実現の方向性、具体例、そして注意点について解説します。
エコ・省エネリフォームをどうやって実現させるか
リフォームは工事の方向性を最初に決めることが大切です。
そこで、古い住宅のエコ・省エネリフォームをどうやって実現させるかについて、大まかな方向性を挙げてみましょう。
省エネ性の高い建材の設置
まず挙げられるリフォームが「省エネ性の高い建材の設置」です。
住宅建材のメーカーの資料を見ると、さまざまなエコ・省エネをテーマにした商品が記載されています。
例えば、住宅の断熱性を向上させて省エネを狙う玄関ドアや窓、住宅で使用するエネルギーを作り出す太陽光発電の設備などです。
これらの建材を効果的に使用するならば、エアコンで発生する電気や浴室で使うガスなどのエネルギーを節約することが可能です。エコ・省エネに繋がるリフォームとなるのです。
住宅の長寿命化
リフォームから少し話が外れるのですが、住宅の長寿命化もエコ・省エネには効果的です。
住宅を長寿命化させるならば、建設や解体のときに発生するエネルギーが削減されるからです。
今の住宅は工場で部材を加工して現場に搬入して組み立てて作ります。そのため、工場では機械を動かすためのエネルギーが必要です。これは省エネとは逆行します。
また、住宅の解体にもエネルギーが必要ですし、解体後の廃材はエコには良くありません。
その点、住宅を長寿命化させることができれば、エネルギーの削減に繋がりますし、廃材も出ず、エコ・省エネに繋がるのです。
自然素材の活用
金属やプラスチックの多用はエコに良くありません。金属は地下資源を採掘して製造される素材ですし、プラスチックも石油から製造します。いずれにせよ、多くのエネルギーを使う素材です。
しかし、木材をはじめとする自然素材は製造において、金属部材ほどエネルギーを使いません。ですから、自然素材を多用すればエコ・省エネに結び付きます。
ちなみに、木材は成長の過程で二酸化炭素を吸って成長します。金属やプラスチックは製造の際に二酸化炭素を作る工程であるのに対し、木材は二酸化炭素を酸素に変えながら成長するので、イメージとしては逆なのです。
エコ・省エネリフォームの具体例
それでは、エコ・省エネリフォームにはどのような方法があるのでしょうか。
ここではリフォームの具体例を挙げてみましょう。
住宅の断熱化
壁や屋根、そして床などの断熱性を外断熱や断熱塗料などでリフォームをするならば、エコ・省エネの面での性能が向上します。
また、窓ガラスや玄関ドアなどを断熱性の良いタイプへの交換はエコ・省エネ化には効果的です。
そうすれば、屋外の暑さや寒さが屋内の気温に影響することの抑制が可能。その結果、エアコンなどの使用量が減り、エコ・省エネに繋がるのです。
太陽光発電設置
太陽光発電は太陽光から電気を作り出してくれるので節電に効果的です。
屋根の形状や天気などの影響があるかもしれませんが、それでも電気を作り出すことはエコ・省エネ化に役立ちます。
給湯器の交換
今ではエコキュートをはじめとした高性能の給湯器が登場しています。
これらは昔の給湯器よりもエネルギー変換効率が高いのが特徴です。リフォームで交換することにより、省エネ化が狙えます。
浴室の交換
今のユニットバスは省エネを設計に取り入れて作られています。昔の家で使われていた浴槽よりも省エネ性で優れたタイプがあるのです。
そのため、リフォーム時にこのようなタイプの浴室に交換するならば、エコ・省エネに繋がるのです。
トイレの交換
今のトイレは昔のトイレよりも節水技術が進んでいるため、1回の水の使用量が抑えられます。水を減らすことができれば、トイレの交換リフォームはエコに有効です。
水道水は多くの工程を経て水道水に変えられます。このときには多くのエネルギーが必要。節水ができるのであれば、エネルギーが削減されてエコに繋がるのです。
外壁塗装・屋根塗装
外壁塗装・屋根塗装は住宅の長寿命化に繋がります。前述の通り、住宅の長寿命化はエコに繋がります。外壁塗装・屋根塗装を適切に行うならば、家が長持ちして、エコに有効となるのです。
シロアリ対策
シロアリは住宅の部材を食い荒らすため、住宅の寿命を著しく短くしてしまいます。特に、土台部分や柱などの主要部分を食われてしまうと、耐震性なども落ちてしまい、危険です。
しかし、シロアリ対策を適切にすれば、そのような危険性も減って耐用年数も伸びます。建築や解体のためのエネルギーが減り、省エネとなるのです。
耐震改修
耐震改修も住宅の長寿命化に有効です。
昔の住宅は今の住宅より耐震性で劣ります。そのため、大きな地震が来ると柱などの主要構造部分にダメージを受けることもあり、寿命が縮むこともあります。
しかし、耐震改修を行うならば住宅が地震に強くなり、長寿命化が狙えるのです。
フローリングの張り替え
内装をリフォームする場合、木製のフローリングに張り替えれば、自然素材の有効活用となり、エコに繋がります。
床に使う素材にはクッションフロアのようなタイプがありますが、これらは石油化学製品でもあるため、エコには向きません。
しかし、天然木のフローリングを使えば前述の通り、よりエコに適することになります。
塗り壁にする
ぬり壁に使う珪藻土や漆喰には調湿の効果があります。この効果は、エアコンの除湿を使用頻度を減らすことが可能です。
また、除湿はカビの発生も防ぐ効果があるので、家の長寿命化も狙えます。
エコ・省エネリフォームの注意点
このように、エコ・省エネリフォームには多くの手段があるのですが、リフォームは注意をしなければいけません。
そこで、ここではエコ・省エネリフォームの注意点を挙げてみましょう。
補助金の確認を忘れない
エコ・省エネリフォームを対象とする補助金は多いです。
国の補助制度もあるのですが、自治体によっては独自の制度を設けているケースも見られます。
リフォームは多額の資金が必要なので、補助金制度は貴重です。可能な限り情報を集めましょう。
設備は最新のものを選ぶ
リフォームに使用する住宅設備は、最新のものを選ぶことが大切です。
と言うのも、昔の設備よりも今の設備の方が省エネ性に優れているからです。
昔の住宅設備は省エネ性を今ほどに考えて設計されてはいませんでしたし、技術も発展していませんでした。しかし、今の設備は省エネを念頭に置いて設計されています。最新式を選ぶことはエコ・省エネリフォームには必要なのです。
業者確認は入念に
リフォームの会社は大企業から中小企業までさまざま。どちらにもメリットとデメリットがあり、選択が簡単ではありません。
業者を選ぶ際には、相見積もりを取ったり、口コミ情報を確認するなどして、最適な会社を選びましょう。
まとめ
エコ・省エネリフォームについて取り上げました。
リフォームは、その方向性、具体的な手段、注意点について知っておけば、より効果を上げることが可能です。
また、補助金を上手に使うならば、リフォーム工事の費用削減にも効果的です。
古い住宅を購入してリフォームをするときは、ぜひともエコ・省エネリフォームを心掛けましょう。
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